未知との遭遇! ヨコヅナイワシ

今年海洋開発研究機構の調査によって発見されたのは、2m50cmを超えるヨコヅナイワシ
これまで6体しか捕獲例がなく、昨年に新種認定されたこの魚はまさに今、
その生態の謎が解き明かされるのが待ち望まれる未知の存在
この魚について、現時点で分かっていること、その特異性についてまとめてみました
判明していること
ヨコヅナイワシが最初に発見されたのは、2016年のこと
その時の調査の際には水深2,171 m以深から4体の個体が捕獲されました
その際、セキトリイワシ科の既知種とは異なる生体であることが認定され、クログチイワシ属の新種「ヨコヅナイワシ」とされました
「セキトリ」よりも大きい存在だから「ヨコヅナ」というのはセンスが光っていますね
その際、発見されたのは122〜138 cmほどの大きさだったのですが、2022年の海洋調査で発見されたのはその2倍ほどの大きさとも推定される約253cm
これは水深2000 m以上の深さに生きる深海固有種として世界最大の硬骨魚類ということで世紀の発見といえますね
またこれまでは駿河湾のみでの発見が確認されていましたが、今回は八丈島の沖合での発見だったということで、より南方の海にも生息が確認されることとなりました
特異性
ではこの発見がどのような特異性、謎を含んでいるのか列挙していきます
・深海のトップ・プレデター
調査の結果胃の内容物から魚食性、つまりほかの魚を食べて生きていることが判明しており、
さらにその栄養段階から駿河湾の中でも最上位に位置する存在であると判明しました
・遊泳力のあるひれ
これまで発見されている多くの大型深海魚は、尾部に向かうにつれ細くなり、後端は尖っていました
これは深海という環境で、早く泳ぐ必然性がなくなり進化の過程でひれが退化したと考えられています
しかし、ヨコヅナイワシは紡錘形で大きな尾びれを持ち、映像でとらえられた姿からも高い遊泳力がうかがえます
彼らが実際どんな形で獲物をとらえているのかが、今後の調査であきらかになっていくはずです
・青いうろこ
捕獲された生体は青く反射する鱗を有しています
基本的に深海の魚は光に反射しにくい色を有している場合が多く、
青という色はその逆ともいえる色なのです
生きることさえ厳しいと考えられるような深海という環境で
非効率ともいえる姿をしている理由はあるのか?
その理由も次第にあきらかになっていくのかもしれませんね
まとめ
いかがだったでしょうか?
まだまだ未知が多いヨコヅナイワシ
そのヨコヅナイワシからわかってくること、
また更に新たな種の発見があるのか?
深海はまだ私たちにワクワクを届けてくれそうです
では~